
この記事はコンサル契約中の生徒さんの身に起こった実話です。
あるとき、コンサル生から相談がありました。
記事の削除依頼が来ました。
どう対処したらいいですか?
何をしでかしたのかと思ったら・・・。
個人的な問い合わせにより先方から得た回答=非公開情報を記事に掲載していたんです。
同じような状況にお困りのあなたのために記録しました。前書きなんて飛ばして、一刻も早く実行してくださいね。
また一方、

幸い、まだその場面には遭遇してない。よかった・・・。
というあなた。
確かに、そうそう誰にでも起こるトラブルではありません。だからこそ、いざというとき慌てなくて済むよう、対処方法を知っておくことが重要です。
著作権に触れる記述や画像に関しても、削除要請が来ることはあります。許可なく楽曲の歌詞やタレントさんの画像を掲載した場合などですね。
具体的に何がいけなかったのかはこちらの記事に書きました。併せて読んでみてくださいね。


覚えておくと応用が利くよ。
この方法は、当該部分を削除する(リライト)だけでは先方が納得しない場合にも使えます。
意見を書いただけの記事でも、目をつけられると『名誉毀損』の名目で削除要請があったりしますからね・・・。

よかったらブックマークしておいてくださいね。
もくじ
1.まず何を置いてもすべきこと
まずはWordPressのダッシュボードへ・・・

違うよ。
記事を削除するより何より、まずはメールに返信してください。
できるだけ丁寧な言葉で誠意を伝えてくださいね。くれぐれも失礼のないよう、とにかく平謝りです。
怒らせて訴えられでもしたら、逃れようがありませんからね。相手は顧問弁護士を抱えている場合も多いです。
【重要】返信に含める事柄は3つ
- おわびの言葉
- 早急に対応する旨の意思表示
- いつまでに対応できるか
余計なことは書きません。言い訳じみた返信は火に油を注ぎます。
特に『(著作権に触れることを)知りませんでした』なんて書くのはもってのほかですからね。

ダメ、絶対。
余計な文章を打っているヒマはありません。できるだけ早く返信を。
それができたら次の作業に移りましょう。
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2.次にすべきことは記事の削除
『該当する部分を削除(または修正)してほしい』という緩やかな削除要請の場合は記事の修正のみで対応できます。
しかし、今回のように記事自体を削除するよう要請があれば、もちろん従うしかありません。事を荒立てないためにも、迅速な対応が求められます。
というわけで、すぐに削除しましょう。他の記事へのリンクの解除とアンカーリンクの削除も忘れずに。
3.サーチコンソールでURLを削除
こちらの記事がわかりやすいです。
参考 GoogleにインデックスされているURLを削除する方法lblevery
ただし、この作業をしたからといって、直後から検索結果に表示されなくなるわけではありません。
ですが、検索結果からURLを開いてもユーザーは閲覧できません。記事自体が削除されているからです。
削除した記事のURLを訪れたユーザーのブラウザには404エラー『お探しのページが見つかりませんでした。』の画面が表示されます。
ちなみに、当サイトの404エラーページはこんなふうに設定しています。
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4.ソーシャルブックマークの削除
楽天 Social News
楽天ソーシャルに投稿している場合は削除できません。こればかりは仕方ありませんね・・・。
ただし、記事の削除が間違いなくできていれば、リンクをクリックしても閲覧できませんので、その意味では心配ありません。
はてなブックマーク
通称『はてブ』は編集・削除が可能です。忘れず削除しておきましょう。
その他のブックマーク
登録・投稿している場合は削除しましょう。

ここまでで、ひとまず完了。
ところが今回・・・
記事を削除したのに閲覧できる?!
先方からの削除依頼に対し、彼は、
- 『すぐに削除する』旨の返信
- 記事を削除
- サーチコンソールでURLを削除
以上の3ステップを実行しました。
しかし翌日、先方から再度メールが届いたということで、またまた相談がありました。
当該URLを確認したところ、まだ閲覧可能な状態です。早急に対応をお願いします。
彼は確かに記事を削除し、ごみ箱からも消しました。サーバー上には燃えカスも残っていないはずです。
念のため私のパソコンから確認したところ、当該記事は閲覧できず、404エラーページに飛びます。

削除したはずなのに、なぜ???

考えられることは1つ。
これは『キャッシュ』のいたずらでした。表示スピードを担保するため、画像などのデータが一定期間デバイス(PC・スマホ・タブレットなど)に保存される例のアレですね。
参考 キャッシュとはコトバンク
このとき講じた策をご紹介しますね。
慎重さは必要ですが、難しくはありません。便利なプラグインが用意されていますので、手順どおり進めれば大丈夫です。
301リダイレクト(転送)を使った方法
1.削除したURLをいったん復活させる
- STEP.1記事を作成
『固定ページ』⇒『新規追加』します。
通常の新規投稿ページを使用すると、トップページなどに『新着記事』としてアップされてしまうので注意。
ことり 必ず『固定ページ』で記事をつくります。
- STEP.2パーマリンクを正しく設定して『公開』
パーマリンクというのはこの部分。
先ほど削除したものと全く同じに設定します。
これを間違えると意味がありません。慎重に。
記事がごみ箱に入っていると同じパーマリンクが使えません。完全に削除してください。
ど~しても削除したくない場合は、パーマリンクを変更した上で『下書き』の状態に戻しておきましょう。
作業の途中、間違って『公開』を押してしまっても大丈夫。修正が利きます。
ことり それに、固定ページは通常ユーザーには公開されません。ご心配なく。
- 本文は空白でOK
- タイトルは何でもOK
実際に公開されるわけではないので、どんなタイトルでも構いません。覚えやすい名前をつけましょう。
『リダイレクト元◆この記事は削除しない◆』などとしておくと、他の記事と混同することもなく安心です。
ねね これがリダイレクトをかける前の状態だよ。
ことり URLを仮に『https://setouchi-kotori.com/sakujo/』としました。『sakujo』の部分がパーマリンクです。
2.実際に公開する記事を作成
『固定ページ』⇒『新規追加』します。
こちらはこれから実際に公開する『おわび』の記事です。タイトルは空欄にしておきましょう。
本文には『申し訳ございません。この記事は削除いたしました。』などの文言を。

こちらのURLは『https://setouchi-kotori.com/owabi/』としました。
3.プラグイン『Redirection』で転送ルールをつくる
- STEP.1プラグイン『Redirection』を新規追加 ⇒ 有効化
導入方法については省略します。
- STEP.2『ツール』から『Redirection』を開く
- STEP.3転送ルールを追加
①『Add New』をクリック
②それぞれのURLを指定する
- ソースURL・・・削除した雉のパーマリンク
(https://setouchi-kotori.com/sakujo/) - ターゲットURL・・・任意のパーマリンク
(https://setouchi-kotori.com/owabi/)
※同じサイト内であればパーマリンクのみの入力でOKです。
③『転送ルールを追加』をクリック
④転送ルールの追加が完了
- ソースURL・・・削除した雉のパーマリンク
4.リダイレクトの確認
ここまでの手順では『ソースURL(削除したURL)』にアクセスがあった際、自動的に『ターゲットURL』に転送されるよう設定しました。
問題なく転送されているかどうか=削除した記事が閲覧できない状態になっているかどうか確認します。
削除した(復活させた)記事にアクセスしてみてください。
https://setouchi-kotori.com/sakujo/
実際にはこの記事が表示されるはずです。
https://setouchi-kotori.com/owabi/

そうなっていればOK!
完了
サーチコンソールで削除申請した記事は、しばらくの間Googleの検索結果に残ります。
ユーザーはその記事を読みたいと考え、アクセスします。すると、プラグイン『Redirection』の働きで自動的に『削除しました』のメッセージが記載された記事へジャンプ。
これにより、『デバイス上のキャッシュの残骸を閲覧できる可能性』を回避しました。
図解するとこんな感じ。
この仕掛けを施したことにより、削除を依頼してきた会社のブラウザ(インターネットを閲覧するためのソフト)にはこの画面(記事)が表示されるようになりました。一件落着です。
この設定をすると、誰が閲覧しても同様にこの画面(記事)にリダイレクトされます。
その後はどうなるの?

ところで、『Redirection』の設定を解除したらどうなるの?
あまり早く解除すると、削除要請をしてこられた方のブラウザでは、また記事が閲覧できる状態になる可能性があります。
キャッシュがいつまで残っているかはハッキリしていませんが、半年ほど置いて様子を見たほうがよさそうです。
ただ、このリダイレクトによって何か不具合が起きるわけではなく、『おわび』記事は一般公開されていないため、そのままにしておいても何ら問題はありません。
※URLを知っている人や、サイト内でわざわざキーワード検索した人だけが閲覧できます。
ただし、残しておく場合は
- 作成した2つの固定ページ
- プラグイン『Redirection』
- 『Redirection』に仕掛けたリダイレクト設定
の3点をセットで残しておかねば意味がありません。ご注意ください。
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