- 記事の削除依頼が来た。
- あわてて記事をゴミ箱へ捨てた。
- なのに「本当に消した? まだ閲覧できるんだけど」と再びメールが届いた。
・・・という経緯で困り果てている人
ブログ記事の削除依頼を受けた際の解決法を記しています。参考にどうぞ。
もくじ
まず何を置いてもすべきこと
まずは WordPress にログインしてダッシュボードへ・・・

ことり
違います。
記事を削除するより何より、まずはメールに返信してください。
できるだけ丁寧な言葉で誠意を伝えてくださいね。くれぐれも失礼のないよう、とにかく平謝りです。
怒らせて訴えられてしまったら逃れようがありません。相手は顧問弁護士を抱えている場合も多いですから。
【重要】返信メールに含めるべき3つのこと
- おわびの言葉
- 早急に対応する旨の意思表示
- いつまでに対応できるか
余計なことは書きません。言い訳は相手を怒らせるだけです。
特に「(著作権などに触れることを)知りませんでした」なんて書くのはもってのほか。
ダメ、絶対。

ねね
余計な文章を打っているヒマはありません。できるだけ早く返信を。
それができたら次の作業に移りましょう。
次にすべきこと:記事の削除
「該当する部分を削除(または修正)してほしい」という緩やかな削除依頼の場合は記事の修正のみで対応できます。
しかし、私の生徒さんの事例のように記事自体を削除するよう要請があれば、もちろん従うしかありません。事を荒立てないためにも迅速な対応が求められます。
すぐに削除しましょう。他の記事からの内部リンクも忘れずに解除します。
スポンサーリンク
サーチコンソールでURLを削除
▼こちらの記事がわかりやすいです。
この作業を実行しても、検索結果から即座に消えるわけではありません。
ただし、記事自体が正しく削除されていれば、URLをクリックしても記事は見つからず、「404エラー(お探しのページが見つかりません)」の画面が表示されます。

ことり
ちなみに、当サイトの404エラーページは黒ヤギさんです。

ソーシャルブックマークの削除
はてなブックマーク(はてブ)
「はてブ」は編集・削除が可能です。忘れず削除しておきましょう。
その他のブックマーク
登録・投稿している場合は削除しましょう。

ことり
ここまでで、ひとまず完了。
ところが今回・・・
スポンサーリンク
記事を削除したのに閲覧できる場合の対処法
先方からの削除依頼に対し、彼は以下の3つを実行しました。
- 「すぐに削除する」旨の返信
- 記事を削除
- サーチコンソールでURLを削除
しかし翌日、先方から再度メールが届いたということで、また相談があったのです。
先方からのメールは以下のような内容でした。
当該URLを確認したところ、まだ閲覧可能な状態です。早急に対応をお願いします。
彼は確かに記事を削除し、ごみ箱からも消しました。サーバー上には燃えカスも残っていないはずです。
念のため私のパソコンでアクセスしてみたところ、当該記事は閲覧できず、404エラーページに飛びました。ちゃんと削除できていたのです。
削除したはずなのに先方のパソコンではなぜ表示されたんだろう???

ねね
考えられることは1つ。「キャッシュ」のいたずらです。

ことり
それがわかったとき取った対応策をご紹介しますね。
【その1】削除依頼のあった記事を閲覧不可にする最も簡単な方法
最も簡単な方法は、「削除した記事を復活させること」です。

ことり
ただし本文の内容は変更しますよ。
ダッシュボード>投稿>新規追加で記事を作成します。
- パーマリンクは削除した記事と同じものに設定
- タイトルは元のままでOK
- 本文は「この記事は削除いたしました。」などに
ただし、この方法にはいくつか問題があります。
この方法を使った場合に考えられる問題
パーマリンクに人物名を入れていた場合、そのままにするのは何だか気が引けますね。なんせ中身のない記事ですから・・・。
また、先方から変更してほしいと言われることも想定されます。
さらに、一度でもこの記事を表示したことのあるパソコンやスマホにはキャッシュが残るため、しばらくの間は元の内容が表示されてしまいます。

ことり
そんなときのための方法「301リダイレクト」をご紹介しますね。
スポンサーリンク
【その2】301リダイレクト(転送)を使う方法
【手順1】削除したURLを固定ページで復活させる
- STEP
固定ページで記事を作成する
ことり
この記事は、実際には公開しません。
ダッシュボード>固定ページ>新規作成
通常の投稿(ダッシュボード>投稿>新規追加)を使用すると、トップページなどに「新着記事」としてアップされてしまうので注意。
タイトルを『リダイレクト元(この記事は削除しない)』などとしておくと、他の記事と混同することもなく安心です。
- STEP
パーマリンクを正しく設定して公開する
パーマリンク(記事URL)は以下。
リダイレクト元◆この記事は削除しない◆
「sakujo」の部分を「スラッグ」といいます。
スラッグは削除した記事と同じ文字列に設定してください。これを間違えると意味がないので慎重に。
作業の途中、間違って「公開」を押してしまっても大丈夫。修正できます。
【手順2】実際に公開する記事を作成する
- STEP
固定ページで記事を作成する
ことり
ここで作成するのは実際に公開する記事です。
ダッシュボード>固定ページ>新規作成
こちらはこれから実際に公開する「おわび」(記事削除のお知らせ)記事です。
タイトルは空欄にしておきましょう。
本文には「申し訳ございません。この記事は削除いたしました。」などの文言を。
この固定ページのスラッグを「owabi」としました。
パーマリンク(記事URL)は以下。
こちらの記事は削除いたしました
【手順3】プラグイン「Redirection」で転送ルールを追加する
- STEP
プラグイン「Redirection(リダイレクション)」をインストール&有効化する
- STEP
ダッシュボード>ツール>Redirectionを開く
「Redirection」で転送ルールを追加する方法
- STEP
「Add New」をクリックする
- STEP
「ソース URL」を指定する
文字列の前後に「/(スラッシュ)」を付けます。
- STEP
「ターゲット URL」を指定する
文字列の前後に「/(スラッシュ)」を付けます。
同じサイト内なので、スラッグ(「/owabi/」)のみの入力でOKです。
- STEP
「転送ルールを追加」をクリックする
- STEP
完了
301リダイレクトの設定が完了しました。
【手順4】正しくリダイレクトできていることを確認する
ここまでで、「ソースURL(削除したURL)」にアクセスがあった際、自動的に「ターゲットURL」に転送されるよう設定できました。
問題なく転送されているかどうか=削除した記事が閲覧できない状態になっていることを確認しておきましょう。
▼復活させた記事にアクセスしてみてください。
実際には▼この記事が表示されるはずです。
そうなっていればOK!

ねね
Redirection の「転送ルール」設定画面で青文字のスラッグをクリックすることでも確認できます。

スポンサーリンク
おわりに【1】
サーチコンソールで削除申請をした記事は、しばらくの間は Google の検索結果に表示され続けます。
でも、その記事を読みたいと考えたユーザーがアクセスすると、プラグイン「Redirection」の働きで自動的に▼こちらの記事へジャンプします。
これにより、「ユーザーのデバイス上に残っているキャッシュ(記事)が表示される可能性」を回避しました。
図解すると▼こんな感じ。

この仕掛けにより、削除を依頼してきた先方のブラウザ(インターネットを閲覧するためのソフト)には▼この記事が表示されるようになりました。一件落着。

この設定をすると、誰が閲覧しても同様に▲この記事にリダイレクトされます。
おわりに【2】:リダイレクト設定はその後どうなる? どうする?
「Redirection」の転送ルールを解除したらどうなるの?

ねね
あまり早く解除すると、削除依頼をしてこられた方のブラウザでは、記事が閲覧できる状態に戻ってしまう可能性があります。
キャッシュがいつまで残っているかはそれぞれのブラウザの設定によります。できれば半年~1年ほど置いて様子を見たほうがよいでしょう。
このリダイレクトによって何か不具合が起きるわけではないので、そのままにしておいても問題はありません。
ただし、残しておく場合は以下の3点を必ずセットで。
- 作成した2つの固定ページ
- プラグイン「Redirection」
- 設定した転送ルール
誰にでも起こるトラブルではありません。だからこそ、いざというときのために対処方法を知っておきたいもの。

ことり
一番たいせつなのは他人の権利を侵害せず健全にブログを運営することです。
関連記事
どんなトラブルが起きたのかは▼こちらの記事に書いてます。ぜひ読んでみてください。