- 迷子になっている文章の改善法
- 長すぎて理解しづらい文章の改善法
言いたいことはわかるけど、なかなか核心に近づけない。そんな記事をたまに見かけます。
その原因はズバリ
事実・理由・経緯(など)がごっちゃ
この記事では、これを解消する効果的な方法があります。
それは、「事実」と「理由・経緯(など)」を切り分けてしまうこと。
「箇条書きにして整理」にも通じる方法です。
例文を使って説明しますね。
もくじ
「事」と「次第」に分ける
ここでは、事実(起こったこと)を「事」、理由や経緯などをひとくくりにして「次第」と呼びます。
文章は「事」と「次第」に分けて箇条書きに
Before
私はこのたび、せっかく書いた記事をできれば最後まで読んでほしいと考えているブロガー様を応援するため、読みやすく伝わりやすい文章を目指す方のための鬼添削サービスを始めました。
▲この例文の中から「事」「次第」に当たる部分をそれぞれ抜き出して箇条書きにします。
- 事:鬼添削サービスを始めたこと
- 次第1:(あなた)最後まで読んでほしいと考えている
- 次第2:(私)ブロガー様を応援したいと思っている
- 次第3:読みやすく伝わりやすい文章を目指している方のためのサービスである
伝える順は「事」⇒「次第」です。
After
- 事:私はこのたび、鬼添削サービスを始めました。
- 次第3:読みやすく伝わりやすい文章を目指すあなたのためのサービスです。
- 次第1:せっかく書いた記事、できれば最後まで読んでほしい・・・。
- 次第2:そんなふうにお考えのブロガー様を応援します。
「次第」の中身は順番が変わっても構いません。
気持ちよくスラスラ読めるかどうか、言いたいことが筋道どおり伝わるかどうかを確認し、改善を重ねてみてください。
基本的には、ユーザーにとって重要なこと、お得なことから順に述べます。ユーザーファーストを忘れないように。
実例を用いてわかりやすく解説します
ある日のムスコ。
小学校4年生くらいでしたかな。

ねね
友達の家に遊びに行った長男がなかなか帰ってきません。
我が家では5時になったら帰る約束ですが、彼は6時を回ってから帰宅しました。
「Nくんの家でゲームをしていて、途中で小学校に行ってサッカーをして、5時になったけど、まだ明るかったから大丈夫だろうと思って、Nくんの家に戻ってまた少しゲームをして、それから自転車で帰ってきてたんだけど、前と後ろからいっぺんに車が来て、道路の右端に寄ったらアスファルトの切れ目との間に段差があって、そこにハマって自転車を倒してしまって、そのとき左のひざをケガしたから自転車がこげなくなって、自転車を押して帰ってきたから遅くなりました。すいませんでした!!」
何が言いたいのか、最後まで全くわかりません。
要点が伝わらないばかりか、車に接触したのではないかとムダな心配をさせられました。
この中で、ムスコの帰りを待つ家族に必要な情報は2つだけ。
- 帰りが遅くなったこと
- それに対するおわびの言葉
理由は後で(あるいは事情を聞かれた場合のみ)話せばよかったのです。
「事」を述べる:パターン1
言葉として発してはいませんが、長男のセリフに隠れた主語は「ボク」。主語と述語を洗い出すと▼こうなります。
- 主語・・・ボク(長男)
- 述語・・・遅くなった
主語と述語をくっつけると・・・
(ボクは)遅くなった。
これでは言葉足らずなので、補足してやります。
【事】(ボクは)帰るのが遅くなった。
「事」を述べる:パターン2
先ほどの文の中に主語となり得る言葉がもう1つあります。
- 主語・・・帰るのが
- 述語・・・遅くなった
帰るのが 遅くなった。
上記1・2いずれかのパターンで「事(事実/起こったこと)」は伝わりました。
次は「次第(理由や経緯など)」を述べる番です。
次に「次第」を述べる
- ごめんなさい。
- どうして遅くなったかというと・・・
まとめると
【事】(ボクは)帰るのが遅くなりました。
【次第1】ごめんなさい。
【次第2】どうして遅くなったかというと・・・
言い訳をする前に謝る。これだけでスッキリとした印象に早変わり。
すがすがしいね。

ねね

ことり
親じゃなかったらね。
Webライティングの基本です。
ビジネスでも使えるね。

ねね
スポンサーリンク
おわりに:ことりのさえずり
先ほどまとめたものの中で、【次第2】以降の「遅くなった理由」は私にとって必要のない情報でした。約束を破ったことに対する言い訳でしかありませんから・・・。
ゴメンナサイはいいから、次から帰宅時間を守るんだよムスコ。

ねね

ことり
このエピソードは実話です。非常に残念ですが。
ついでに、ムスコの話しぶりも実際のものをほぼそのまま再現しています。伝えるの下手かよ。
ムスコにも「事」⇒「次第」の順番で述べると伝わりやすいよって教えてあげたら。

ねね

ことり
・・・・・・そうだね。