漢字とカナをバランスよく使った読みやすい文章を書きたい
難しい表現を避けたい
つい難しい読みの漢字を使ってしまう
この記事では、できるだけ使用を避けたい難読漢字・難解な表現について、実例を挙げてお伝えしています。

添削させていただいてきた中で実際にあったものを中心に扱っています。

実例はどんどん増えていくよ。
コピペOK。Excelやテキストに貼りつけて保存し、記事の執筆・リライト時などにご活用ください。
※記事ネタとしての利用・再配布はご遠慮ください。
また、『鬼添削』体験者さまのご厚意により、添削サンプルが公開されています。記事末にリンクを置いておりますので、ぜひごらんください。
実例集―難読漢字を開く―
漢字をひらがなに置き換えることを『開く』と表現します。
難読漢字 | 開いた表現 | |
あ | 予め | あらかじめ |
慌てる | あわてる | |
い | 厳つい | いかつい |
弄る | いじる | |
所謂 | いわゆる | |
う | 虚ろ | うつろ |
疎い | うとい | |
疎ましい | うとましい | |
奪う | うばう | |
か | 難い | かたい がたい |
噛む | かむ | |
き | 綺麗 | きれい キレイ |
く | 腐る | くさる |
け | 喧嘩 | けんか ケンカ |
し | 邪魔 | じゃま ジャマ |
す | 随分 | ずいぶん |
た | 騙す | だます ダマす |
つ | 掴む | つかむ |
潰す | つぶす | |
と | 途端 | とたん |
な | 嘆く | なげく |
に | 握る | にぎる |
ひ | 暇 | ひま ヒマ |
ふ | 相応しい | ふさわしい |
蓋 | ふた フタ | |
ま | 紛らわしい | まぎらわしい |
紛れる | まぎれる | |
蒔く | まく | |
撒く | まく | |
も | 勿論 | もちろん モチロン |
勿体無い | もったいない | |
弄ぶ | もてあそぶ | |
ゆ | 所以 | ゆえん |
どんな場面で『開く』必要があるのか
- 漢字が続く場合
- 画面が黒々としている場合
それぞれ例を挙げてみます。
①漢字が続く場合
テープ起こしをしていたとき、実際にあった発言です。

何とかしてあげないと、『大変身』と読めてしまいますね。笑
『たいへん身に着けるのがお好きなご婦人でしたので』と開きましょう。
- 語順の入れ替え
⇒ 身に着けるのが大変お好きなご婦人でしたので - 言葉の置き換え
⇒ 非常に身に着けるのがお好きなご婦人でしたので
など、もっとよい方法がありますね。
これは単純に『開いて』あげるとよい例です。『ずいぶん勝手な』としてあげましょう。
②画面が黒々としている場合
例えば『論文』について述べられたWikipediaのページ。

https://ja.wikipedia.org/
黒々としていて=漢字が多用されていて、あまり読む気になりません。
ただ、この例の場合は『開く』ことのできる漢字が少ないです。また好例を見つけたらアップしますね。
ルビ(ふりがな)での対応がふさわしい場合
難読漢字 | ルビ | |
あ | 飽きる | あ(きる) |
慌てる | あわ(てる) | |
い | 厳つい | いか(つい) |
弄る | いじ(る) | |
う | 虚ろ | うつ(ろ) |
疎い | うと(い) | |
疎ましい | うと(ましい) | |
奪う | うば(う) | |
お | 陥る | おちい(る) |
陥れる | おとしい(れる) | |
か | 難い | かた(い) がた(い) にく(い) |
噛む | か(む) | |
痒い | かゆ(い) | |
揶揄う | からか(う) | |
看過 | かんか | |
く | 腐る | くさ(る) |
け | 喧嘩 | けんか ケンカ |
た | 騙す | だま(す) |
断捨離 | だんしゃり | |
ち | 躊躇する | ちゅうちょ(する) |
つ | 掴む | つか(む) |
潰す | つぶ(す) | |
な | 嘆く | なげ(く) |
に | 握る | にぎ(る) |
ひ | 暇 | ひま ヒマ |
ほ | 翻弄 | ほんろう |
ま | 紛らわしい | まぎ(らわしい) |
紛れる | まぎ(れる) | |
蒔く 撒く | ま(く) | |
も | 弄ぶ | もてあそ(ぶ) |
ろ | 狼狽 | ろうばい |

意味は何となく分かるけど読めない。ヨミガナさえついていれば・・・。

読めるし意味も分かる。けど書けって言われたら無理かな。
これらを基準にすると分かりやすいです。
テキスト編集の画面でHTMLを入力します。
<ruby>難読漢字<rt>なんどくかんじ</rt></ruby>
この記事でも使用しているので、もうお分かりですね。このように表示されます。
AddQuicktagに登録しておくと便利ですよ。

ビジュアルエディタでも使えます。
漫画はほぼ全ての漢字にルビが振ってあります。賛否あるとは思いますが、うちの長女は漫画のおかげで難読漢字もスラスラ読めるようになりました。
日本の義務教育では、その学年で習わない漢字を『開き』すぎではないかな・・・というのが個人的な感想です。

名前を書くときも、学校で習った漢字以外は使わないよう言われるみたい。

へぇ~。ヘンなの!
友達の名前(読み)を先に覚え、ほぼ並行して漢字も覚えられる絶好の機会をなぜ生かさないのかな・・・と思いますけど。文科省からの通達なんですかね。はて。
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実例集―難解な言葉をやさしい表現に―
難解な言葉 | 言い換え | |
い | 弄る | もてあそぶ △ こねくり回す △ さわりまくる △ からかう |
か | 看過する | 見逃す 見過ごす 放置する |
き | 享受する | メリットがある 恩恵を受ける |
さ | 妨げる | じゃまをする ジャマをする |
し | 衝動買い | ついつい買ってしまう 気づいたらカートに入れてた △ 思わずポチッた |
食傷ぎみ | あきあきする うんざりする | |
せ | 遷移する | 移り変わる 移動する (ページへ)飛ぶ |
ち | 躊躇する | ためらう 気が引ける |
ひ | 疲弊する | 疲れ果てる |
披露する | お目にかける | |
ほ | 翻弄される | もてあそばれる 引きずられる 手玉に取られる 影響を受ける |
ろ | 狼狽する | うろたえる あわてふためく |
※使う場面を選ぶ表現には△をつけています。
どんな場面で置き換える必要があるのか
言葉の置き換えが必要なのは、主に次の 2つの場面です。
- 読めるけどぼんやりとしか意味を知らない
- 意味は何となく分かるけど読めない
①読めるけどぼんやりとしか意味を知らない
『書き手』=ブログを書いてる人にはきっと分かると思うんです。でも、世の中の大半は『読み手』=ユーザー。年齢も学歴もさまざまですから、自分を基準にしないことが大切です。
よく使われる言葉ですね。では、『正しい意味は?』と聞かれたとき、スラスラと説明できますか?
正しくは、『惜しみつつも愛着を断ち、思い切って捨てる』という意味です。元は仏教用語。単に不要なものを省くという意味ではなかったんですね。
この『割愛する』という言葉、WordPressのプラグインに関する記事などでよく見かけます。『インストール&有効化の方法については割愛します』といったぐあい。
この場合はおそらく『惜しみながらも泣く泣く省いた』わけではないでしょうから、『省略します』が適切であると言えます。
本来は、物事に感銘を受けて心を動かされる様子を指して『心の琴線に触れる』と表現します。
『怒りの琴線に触れる』という表現をよく見かけます。『怒りのスイッチに触れる』というような意味で使われているようですが、誤用です。
②意味は何となく分かるけど読めない
難読漢字の①と同じですね。扱う内容によっては、ルビを振るだけでもOK。
前後の文章にもよりますが、単純に『メリットがある』としたほうがすんなり伝わりますね。
難読漢字・難解な言葉を減らして完読を目指そう
Web上の文章は、記事を最後まで読んでもらうこと=完読がひとつの目標です。

完読してもらえると、こんないいことがある(かも)よ。
- 関連記事を読んでもらえる確率が上がる
- 滞在時間が伸びる
- Googleの評価が上がる
※広告やASPリンク、また記事の途中に置いた関連記事リンクのクリックによる離脱は除きます。
難しい言葉や漢字があると、読者さんは調べに行ってしまうかもしれません。
もしかしたらその人は、さっきまで読んでいた記事に戻ってくる方法を知らないかもしれません。
あるいは知っていても、

さっきの記事は難しい漢字や言葉が多くて読みづらかったから、他の記事を探そう・・・。
となるかもしれません。
どのような層に向けて書いたのかにもよりますが、基本的には『小学生にも理解できる』漢字や言葉を使うよう心がけたいですね。
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便利なチェックツール
小学校で習わない漢字を弾き出してくれる
- チェックフォームに文章を貼りつける
- プルダウンで〇年生を指定
- 『習っているかどうか確認』をクリック
- 『結果』欄に赤太字で表示される
何年生で習うかをチェックする
学年別漢字配当表―文部科学省

あまり便利でない文科省の一覧表リンクも載せておくね。
添削サンプル
『鬼添削』体験者さまのうち何名かの方が結果を公開してくださっています。ぜひごらんになってみてください。
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